●一般的なリスク・副作用
○矯正治療
・歯並びや噛み合わせの改善を目的として、装置を使用して歯に継続的な力をかけ、歯を適切な位置へ移動させる治療です。症例やご要望に応じて、さまざまな治療法を選択します。
・自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になることがあります。
・一般的な治療費は60万円~150万円、一般的な治療期間は2年~3年、一般的な通院回数は24回~36回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・治療開始直後は、装置による違和感、不快感、痛みなどが生じることがあります。通常、数日から1週間~2週間程度で慣れてきますが、感じ方には個人差があります。
・歯の動き方、移動速度、治療の進行状況には個人差があるため、当初の予測より治療期間が延びることがあります。
・治療の期間や効果は、装置の使用状況、顎間ゴムの装着、定期的な通院など、患者さまのご協力の程度により影響を受けることがあります。
・装置を装着している期間は装置周辺の清掃性が低下し、虫歯や歯周病の発症リスクが高まるため、日常の適切なセルフケアと、定期メンテナンスの受診が重要です。また、歯の移動により、隠れていた虫歯が見つかることがあります。
・歯を動かす過程で、歯根吸収(歯の根が短くなる現象)や歯肉退縮(歯肉が下がる現象)が生じることがあります。
・まれに、歯が骨と癒着していることにより、歯が十分に動かない場合があります。
・まれに、歯を動かすことで歯髄(神経・血管)が壊死する可能性があります。
・使用する材料や薬剤などにより、アレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・治療中に、顎関節症状(痛み、違和感、開口障害、関節雑音など)が現れることがあります。
・装置の一部が脱落し、まれに誤飲する可能性があります。
・治療の経過や口腔内の状態によっては、当初の治療計画を変更することがあります。
・歯の形態修正や噛み合わせの微調整を行う場合があります。
・装置の除去時に、エナメル質(歯の表面)に微細な亀裂が生じたり、既存の補綴物(詰め物・被せ物など)が破損したりすることがあります。
・装置の除去後にリテーナー(保定装置)を指示どおりに使用しない場合、「後戻り(歯が元の位置に戻る現象)」が起こる可能性があります。
・治療後の噛み合わせに合わせて、補綴物の再作製や虫歯治療などが必要となる場合があります。
・成長期の患者さまの場合、顎の成長や発達の影響により、治療後に歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
・親知らずの萌出や位置の変化により、治療後に歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
・治療後の歯並びや噛み合わせが長期にわたり維持されることを保証するものではありません。加齢や歯周病などの影響により、時間の経過とともに歯並びや噛み合わせが変化することがあります。
・矯正治療は、一度開始すると元の歯列状態に戻すことは困難です。
○小児矯正
・成長期のお子さまを対象に、顎の発育を利用して歯並びや噛み合わせの改善を図る治療です。症例に応じて、取り外し式装置や固定式装置などを選択します。
・小児矯正は、乳歯と永久歯が混在する時期に行う「1期治療」と、永久歯が生えそろってから行う「2期治療」に分けられることがあります。1期治療により歯並びや噛み合わせが十分に改善した場合には、2期治療が不要となることがあります。
・自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になることがあります。
・一般的な治療費は1期治療が15万円~40万円、2期治療が30万円~60万円、一般的な治療期間は1年~3年、一般的な通院回数は12回~36回となります。1期治療のみで終了する場合と、2期治療まで行う場合とで、治療費・期間・回数は異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・成長や発育には個人差があるため、治療開始時期や治療期間、治療結果に影響を及ぼすことがあります。
・装置の使用状況や通院状況など、患者さまご本人や保護者の方のご協力の程度により、治療結果や期間が左右されることがあります。
・装置を装着している期間は清掃性が低下し、虫歯や歯肉炎の発症リスクが高まるため、適切なセルフケアと定期的な管理が重要です。
・成長の経過や口腔内の状態によっては、将来的に本格的な矯正治療が必要となることがあります。
・顎の成長や永久歯の萌出状況によっては、治療計画の変更が必要となることがあります。
・この治療に関する上記以外のリスク・副作用については「矯正治療」に準じますので、そちらをご確認ください。
○デジタルレントゲンを用いた撮影・診断
・デジタルレントゲンは、歯や顎骨の状態を画像として確認するための画像診断装置です。この装置を使用して虫歯や歯周病の状態を把握し、診断に活用します。
・多くの場合、保険診療となります。
・検査中はできるだけ顎や体を動かさないようにする必要があります。動いた場合、画像が乱れ、正確な診断ができないことがあります。
・検査にともない、ごくわずかな放射線被曝があります。デジタルレントゲンの被曝線量は従来のフィルム式と比較して大幅に抑えられており、健康への影響は極めて軽微であるとされています。
・妊娠中または妊娠の可能性のある方は、検査を控えていただく場合があります。事前に歯科医師にご相談ください。
・レントゲン画像はあくまで診断補助のためのものであり、画像のみで治療の成否を保証するものではありません。
○CTを用いた撮影・診断
・CTは、顎骨や神経・血管の位置を立体的に把握するための画像診断装置です。この装置を使用して精密な診断や治療計画の立案を行います。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になることがあります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は3,000円~2万円、一般的な治療期間は1日、一般的な通院回数は1回となります。症状や治療内容などにより保険診療となることもありますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・検査中はできるだけ顎や体を動かさないようにする必要があります。動いた場合、画像が乱れ、正確な診断ができないことがあります。
・検査にともない、ごくわずかな放射線被曝があります。歯科用CTの被曝線量は一般的な医科用CTと比較して非常に小さく、健康への影響は極めて軽微であるとされています。
・体内植込み型医療機器(ペースメーカーなど)を使用されている方、体内に取り外せない金属類がある方は、検査を控えていただく場合があります。事前に歯科医師にご相談ください。
・妊娠中または妊娠の可能性のある方は、検査を控えていただく場合があります。事前に歯科医師にご相談ください。
・CT画像はあくまで診断補助のためのものであり、画像のみで治療の成否を保証するものではありません。
○口腔内スキャナーを用いた撮影・シミュレーション
・口腔内スキャナーは、光学技術で口腔内を読み取り、3Dデータとして記録する口腔内スキャナーです。この機器を使用して口腔内の状態を撮影し、取得したデータをもとに補綴物の設計や歯並びのシミュレーションを行います。
・この機器を使用した矯正治療は、自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になることがあります。
・この機器による口腔内スキャンの費用は、一般的に1万円~3万円程度です。この費用は矯正治療費に含まれる場合と、別途必要となる場合があります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・スキャン中は口腔内にスキャナーを挿入するため、まれに不快感や嘔吐反射が生じることがあります。従来の印象材を使用した型取りと比べて不快感は大幅に軽減されますが、感じ方には個人差があります。
・正確なスキャンを行うため、スキャン中は一定時間(通常5~15分程度)口をあけたままにしていただく必要があり、顎に疲労感が生じることがあります。
・口腔内が乾燥していたり、唾液や出血が多いとき、スキャンの精度が低下することがあります。その場合、再スキャンが必要となることがあります。
・補綴物や金属の修復物が多いとき、反射によりスキャンの精度が低下することがあります。
・口腔内の状態(開口制限、強い嘔吐反射など)によっては、この機器での撮影が困難なことがあり、従来の印象採得方法が必要となることがあります。
・スキャンで得られた3Dデータは診断や治療計画の立案に活用されますが、最終的な治療結果を保証するものではありません。
○保定装置(リテーナー)を用いた治療
・矯正治療で整えた歯並びが元の状態に戻る「後戻り」を防ぐために使用する装置です。この装置を使用して歯並びの安定を維持する治療です。
・自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になることがあります。
・一般的な治療費は3万円~10万円、一般的な保定期間は1年~3年ですが、就寝時のみでも生涯にわたり使用を続けることが推奨されることがあります。症状や治療後の歯の状態などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・保定装置には、マウスピース型、プレート型、ワイヤー型、固定式など複数の種類があり、治療後の歯並びの状態に応じて適切なものを選択します。
・装着開始直後は、装置による違和感、不快感、発音のしづらさなどが生じることがあります。通常、数日から1週間程度で慣れてきますが、感じ方には個人差があります。
・指示された装着時間や装着方法を守る必要があります。最初は食事や歯磨き以外の時間に装着し、歯が安定してきたら就寝時のみなど、徐々に装着時間を短くしていきます。
・指示どおりに装着しない場合、後戻りが生じて保定装置が合わなくなり、再治療が必要となることがあります。
・取り外し式の装置は、患者さまご自身で取り外しが可能なため、紛失や破損をすることがあります。
・固定式の装置は、患者さまご自身では取り外しができません。
・固定式の装置を装着している期間は、装置周辺の清掃性が低下し、虫歯や歯周病の発症リスクが高まるため、日常の適切なセルフケアと、定期メンテナンスの受診が重要です。
・取り外し式のものを使用する場合も、装置に汚れが付着しやすいため、装置の洗浄と口腔内の清潔保持が必要となります。
・使用する装置の材質などにより、アレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・装置が破損したときは、速やかに歯科医師にご連絡ください。破損したまま使用すると、歯や歯肉を傷つけたり、後戻りが生じたりする可能性があります。
・保定期間中も定期的な通院が必要です。通院を怠ると、後戻りや口腔内のトラブルに気づくのが遅れることがあります。
・装置の使用中であっても、加齢や歯周病などの影響により、時間の経過とともに歯並びや噛み合わせがわずかに変化することがあります。
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